足白癬は白癬菌という真菌（カビ）によって起こる皮膚の病気です。手や脇の下、鼠径部・陰部に生じることもありますが、9割近くは足にできます。

「みずむし」という皮膚の病気はよく知られていますが、その症状はあまり知られていません。「足がかゆくないなら水虫じゃないと思っていた」というお話をよく耳にしますが、実は水虫はかゆくないことが多いのです（かゆい方は1割程度です）。足の水虫（足白癬といいます）の主な症状は足指や足裏の皮むけです。ふやけたり、小さな水膨れができたりします。「かかとのガサガサは乾燥しているだけだと思っていました」と驚かれる方も少なくありません。

菌が寄生している部位の一部を取って顕微鏡で観察（直接鏡検）することができます。抗真菌薬をきちんと塗ることで、ほとんどの場合よくなりますが、部位によっては抗真菌薬の内服治療が必要となることがあります。

白癬菌は床に落ちた垢といっしょになると1年以上生きています。ぜひこまめにお家のお掃除をしていただくとともに、「よくなってきたから、やめてしまおう」とご自身の判断で中断せず、最後まで治療を続けることが大切です。また、ご家族に同じような症状の方がいらっしゃったらなるべく同時期に治療をしていただくことも効果的です。

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